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『フローズン・タイム』★★★★☆

原題「Cashback」。2006年の英国映画がようやく日本でも公開になった。この映画に関しては、すでに絶品と感じた評に出会っているので、屋下に屋を重ねてもしょうがなかろうと、評は放棄。 もとは短編映画だったのが、第78回アカデミー賞の短編部門にノミネー…

『僕のピアノコンチェルト』★★★☆☆

12歳(撮影当時)のピアノ演奏家*1であるテオ・ゲルギューを迎えて描かれた『天才少年が奏でる人生の協奏曲』*2という映画である。 が、あまり音楽的なものを期待しすぎてもいけない。「音楽の天才児」の物語であり、「音楽の」という部分も、こだわったとい…

『パンズ・ラビリンス』★★★★★

普段はシネコンに流れてくるような映画しか観に行っていないのであるが、世評の高さと予告編に興味をひかれ、珍しく映画のために遠出をしてみた。 舞台はスペイン内戦時のスペイン。 「痛い」思いをする映画が苦手であることは分かっているため、念のため、…

『幸せのレシピ』★☆☆☆☆

ハリウッドが名作をリメイクしてスポイルした新たな例。 以上

『ミュージカル映画 ぼくの500本』双葉十三郎

97歳という、映画の『盛衰を誕生から今に至るまでリアルタイムでみてきた著者が、代表的な500作品を選び解説する』本。ミュージカル映画の、特に古いところに興味がある人間にとっては、読む読まない以前に、所有しておくべき本であろう。 個人的には年代順…

『ミス・ポター』★★★★☆

ピータ・ラビットなどで知られるベアトリクス・ポターの伝記映画。主役のポターにはレニー・ゼルウィガー。「変人」を演じさせるとぴか一だね、全く。*1 もともと興味ある物語を作った、興味ある人物の、興味ある地域(湖水地方)を舞台にした映画であるだけに…

『トランスフォーマー』★★★☆☆

なるほど。これはすばらしい。*1 オスプレイが着陸し、A10が30mmをぶっぱなし、ラプターが舞う。軍オタならずとも「男の子」属性を持ち合わせている人間ならば、わくわくするであろうシーンの連続である。あ、そうそう。ロボットも変形するし。それらを思い…

Trailer

今回興味を覚えたうちの一つが『魔法にかけられて』。ディズニーのセルフパロディで、アニメのお姫様、王子様、魔女たちが現代のニューヨークに出てきてしまうというもの。いいシーンでいきなり歌い出したところで、歌はいいから、と言ったりとか、ディズニ…

「レミーのおいしいレストラン」★★★☆☆

正直言って、ポスターなどでコンセプトを知っただけの時はもちろん、トレーラーを見ても観に行こうとは思っていなかった作品だった。しかし封切られてみると、結構評判が良い。そこで、観に行ってみた。 物語の舞台はフランス。『誰でも名シェフ (Anyone Can…

『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』★★★★☆

実に映画の作りがうまい。あまり期待を抱いていなかった分、良い方向に裏切られたので高評価。 原作を読んだのも随分前なので詳細は覚えていないが、全体的な感想としては、「ハリーが馬鹿すぎてイライラする」、というものであった。 例えば(一応背景色で…

「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」★★★☆☆

おや、感想を書き忘れていたか。いまさらなので簡単に備忘。 えらくシュールなファンタジーなのに加えて、続き物ということで継承された話が多く、難解。前2作の復習は必須。 前作までの熱狂的なファンならば、それなりには楽しめるかも。 圧巻は帆船シーン…

「クイーン」★★★☆☆

ダイアナが死んだとき、英国王室はダイアナはすでに英国王室から離れた人間であるから、一切関知しないという風な態度をとり続けていた。少なくとも外から、マスコミ越しで見ている分には。まるで無関係な私ですら当時、一切コメントを発しないという世論、…

『クイーン』−戸田奈津子がまたやった

ダイアナの死に際してスペンサー伯チャールズが出したコメントの字幕として、「妹が」と書いている。スペンサー伯はダイアナの弟なんだから、スペンサー伯からダイアナに言及する際は「姉」だろうが。 戸田奈津子は調査能力が皆無なのか?それとも実は日本語…

「ラブソングができるまで」★★★☆☆

えーと、軟弱でおバカなラブコメディである。なのに最近こういうのが面白いんだよな。われながら堕落したなあ。墜落しきっているなあ。 主人公は80年代にポップアイドルグループのボーカルとして一世を風靡したという元アイドル。今は過去の栄光にすがって、…

「ドリームガールズ」(字幕)★★★★☆

ミュージカル。以下ネタばれ。 前半は白人中心の音楽業界の中で、黒人女性ボーカルグループと黒人レーベルが手に手を取り合ってのし上がっていくサクセスストーリー。その過程で、「売る」ために、本来のメインボーカルであるジェニファー・ハドソン演じるエ…

「エラゴン 遺志を継ぐ者」(吹替)★★☆☆☆

原作は結構分厚めの小説だから、映画化で切り落としたところも多いのだろう。映画だけから得た印象を、目一杯褒めて言えば、いろいろなファンタジーもののいいとこ取りという感じ。以下ネタばれ。 世界観は竜騎士と魔法の世界。かつては竜騎士たちが力をあわ…

「007カジノ・ロワイヤル」(字幕)★☆☆☆☆

なんだかすべてが行き当たりばったりで、偶然に頼り、因果関係が希薄で、敵が一貫していない。所詮007だと思えば、007らしい映画なのかもしれない。 ボンド役の役者の体だけは見事なんだが、軽快さとしなやかさにかけるから、もっさりしていてかっこ悪い。 …

ホリデイ

映画ホリデイ(原題"The Holiday"(2006))を観てきた。 クリスマス映画である。なんでクリスマス映画をイースターの時期にやるんだ?いっそ今年のクリスマスにやった方が良かったろうに。 内容面でいうと、例えば、ざっと検索してみた中に、つまんなくて途…

「ハッピーフィート」

ペンギンが踊るミュージカルアニメ映画である。プロのタップダンサーをモーション・キャプチャーして撮影したというタップ、クイーン(「Somebody to love」!!)、エルビスなどの名曲にあふれる前半部は実に楽しい。ところが後半に入ると、妙な展開になり…

Night at the Museum

邦題は「ナイトミュージアム」。これも悪くないんだが、「Night at …」の響きが捨てがたい気がするので、そちらをタイトルに。 さて、期待に違わぬお馬鹿で楽しい映画である。単におばかなどたばただけではなく、博物館の夜警になる必然性を描く件、それをや…

バブルへGo!! タイムマシンはドラム式

ここのところ、極端に娯楽に走っている気もしないでもないのだが、標題にある映画を観に行った。総評としては、大画面で見る作品かどうかは別として、エンタテインメントとしては良くできた作品であるように思う。 映画の筋としては、800兆円の借金を抱え2年…

マリー・アントワネット

一言で言えば2時間のTrailerってところ。観に行こうかどうしようか悩んでいる向きには、ま、止めとけ、って感じか。 ストーリーも内面もない、断片的な「映像」を繋ぎ合わせただけの映画。ストーリーがないと言ったが、ほんとにないんだから。基本的にみんな…

公序良俗に反する映画のタイトルを連呼するのはどうにかならんか

映画と言えば、最近TVのCMで、タブーものらしい映画の広告をやっている(気持ち悪いからそのタイトルは書かない)。そしてそのタイトルが、何のひねりもなく、公序良俗に反するような内容をそのままタイトルにしているものなのである。非常に不愉快。連呼す…

シャーロットのおくりもの(2006年映画)

子豚もかわいいし、極端に切ないところ*1もないし、まあよい映画でしょう。ただ、劇場へ大人が見に行くというよりは、DVDで子供と一緒に鑑賞する類の映画かなあ、とも思う。 英国人が一番怖いものはテロよりも注射よりも借金よりも蜘蛛であるそうだから、英…

デスノート

観るものがないという訳の分からない理屈で「デスノート the Last name」を観てきた。色々あって眠かったんだけど、眠らせない程度にはテンポよく、まあ面白かったと言える。 シナリオ的には原作と相当変わっているんだけど、思い入れが特にない分、何をどう…

Trailer

今回気になったのは二個。「Night at the Museum」と「Eragon」。 前者は、博物館で化石の恐竜が水を飲む(当然骨格だけなのだからばしゃばしゃとこぼしながら!)という、いかにもコメディという感じのtrailerで、是非観に行きたいと思ったんだが、後者は微…

「プラダを着た悪魔」

「プラダを着た悪魔」を観に行った。ネタばれもなにも筋自体は予想通りに進むので、特に配慮せずに書き込む。 まず、メリル・ストリープ演じるボスの、「悪魔」としての記述が弱いように思う。一般的に許容される以上にわがままが強いとは思うが、ファッショ…

X-MEN Final Decision

思ったより面白かった。2を知らずとも、このIIIだけである程度楽しめるように作ってある。というか1も2も見たことがないのだが、そこそこ背景も想像がついて、楽しめた。 「ミュータント」を直す薬をめぐっての、ミュータント間の争い ―すなわちミュータント…

映画「Always 三丁目の夕日」

ある意味電子版で読んだ小説と感想は同様。毒気も汚い部分も全部抜いた、理想化された昭和30年代。 自動車工場の工員の六ちゃんを、原作*1と違って女の子としているあたり、より御伽噺度はアップしているかも。 以上を抜きにしても、冗長で散漫。 *1:どうも…

UDON

大画面TVドラマ。まあ踊る大捜査線の流れを汲むと知っていたので、そんなもんだろう。 ストーリーも演出も安直。それで150分は長過ぎ。もっと絞り込める。 ユースケ・サンタマリアの独特の軽さといかがわしさが救い。その範囲ではまあまあ面白かった。 とは…