「エラゴン 遺志を継ぐ者」(吹替)★★☆☆☆
原作は結構分厚めの小説だから、映画化で切り落としたところも多いのだろう。映画だけから得た印象を、目一杯褒めて言えば、いろいろなファンタジーもののいいとこ取りという感じ。以下ネタばれ。
世界観は竜騎士と魔法の世界。かつては竜騎士たちが力をあわせて世を治めていた世界だったが、裏切りにより他の竜騎士を滅ぼして権力を握った悪王が圧制をひいている。潜んでいる反乱軍にとって、唯一の希望はまだ孵化していない竜の卵。竜は、そのふさわしき乗り手に出会わぬ限り孵化しないのだった。この竜の卵を反乱軍の姫が悪王の下から盗み出す。その卵に、叔父のもとで育てられてきた平凡な農民の少年が、いきなりその勇気によって選ばれてドラゴン・ライダーとなるも、育ててくれた叔父は、悪王がそれを知って差し向けた刺客によって殺されてしまう。同じ村の世捨て人が、実は元竜騎士で、その指導のもと……、というような話。
長々と筋を述べたが、要はキャラクタ設定や筋立ては、ほぼ完璧にスター・ウォーズのパクリにインスパイアされたストーリー*1。
でもって、戦闘シーンなんかは映画ロード・オブ・ザ・リング。
ま、こういう物語は何からインスパイアされようが、面白ければそれでいいんだけどね。個人的には、少なくとも映画からはなんだかその底が透けて見えて、心から楽しむというわけには行かなかったが、まあ、好きな人がいるんだからいいんじゃないの。原作の著者がこれを完成させたときの年齢を考えれば「よく出来ました」というところか。