英国の地名
先日の注釈欄で「Warwickとかいてウォーリックと呼ぶ。ウォーウィックではなく。こーゆーへんな読みの地名が多くて厄介である。」と書き、また以前、「全日空の機内に置ける飛行状況表示のおかしな点について」というエントリでBirminghamの日本語表記について苦言を呈したが、それにつけても英国の地名表記には、日本でのローマ字的常識からするとなんだこれはとびっくりしてしまうものがある。英語の別方言を母語とするアメリカ人もよく「間違える」らしい。
地名の方が「間違っている」ように思えるが、これが「歴史」というものなのだろう。きっと。
昔買ったBritish Phrasebookも参考にして、いくつか紹介してみよう。なお末尾に(en)とついているリンクは、発音に関して嘘を言っていないことを示すためにつけた、英語版wikipediaへのリンクである。横文字がわずらわしい方はそれを避けると吉。
(1)綴りの母音数と発音する音節数が異なるもの
- Bicester(en)→×ビセスター ○ビスター。ロンドンから車でそう遠くない距離にあるアウトレット・モールのある街。
- Gloucester(en)→×グロセスター ○グロスター
- Leicester(en)→×レセスター ○レスター。Leicester Square(en)といえばロンドンでも有名な繁華街。映画館が集まっており、プレミアが良く行われていたりする。
- Worcester(en)→×ウォーセスター ○ウスター。ウスターソースのウスターである。
- Marlborough(en)→×マールボロー ○マールバラ/モールバラなどと辞書には出ているが、発音上burghやboroughは「burg」や「boro」ではなく「burra」と発音され、さらに一音節に縮まって「bra」となる*1。あえて仮名にすればモールブラか。ウィンストン・チャーチルの先祖にあたるマールバラ公のマールバラである。
(2)wが発音されないもの
(3)変なの
- Blenheim→×ブレンハイム*2 ○ブレナム/ブレニム。世界遺産にも登録されたブレナム宮殿は上述マールバラ公ジョン・チャーチルが建てたものであり、ウィンストン・チャーチルの生家。
- Salisbury(en)→×セイリズベリー ○日本語としては通常ソールズベリーとかかれるが、wikipediaにある実際の発音からすると、さらに母音が落ちてソールズブリという感じか。
- Holborn(en)→×ホルボーン ○ホーベン(ホーブン?)と読むとか。ロンドンの地下鉄駅にある地名。
- St John→×セントジョン ○シンジンと読むとか。Wikipediaでは見つからなかったが、Googleで「St John Sin-jin」と入れると、いくつか出てくる
まったく。ちゃぶ台ひっくり返したくならない?(ノ ̄□ ̄)ノ ~┻━┻*3