あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します

あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します (UNPOCO ESSAY SPECIAL!)

あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します (UNPOCO ESSAY SPECIAL!)

アマゾンの書評から内容を良く表している一節を抜き書きすれば

まさにタイトルどおり、やってんだかやってないんだか怪しげなお店に行っては、どんな料理であろうと完食する(当初そんなルールは無かったのでは…?)という、地獄の企画。

しかし読後感は良くない。


もちろん、不味そうなものを食べ、お腹をこわす話である。単純に言って、読んでいて楽しいはずがない。


しかしそれよりも、読んでいてつらいものがあった。時々、「死んでいる」店の店主が寂しげな、不安そうな顔を浮かべると言うような記述が出て来る。それがつらい。それが目に浮かぶようで、読んでいていたたまれない。


いっそ思いっきり態度も悪く、反感を覚えられる店であったなら、まだそれを「切る」痛快さもあっただろう。そういう店をことごとく通報して回るというのであれば、「悪者退治」的な意義も感じられ、それを仮面に自分をごまかすこともできただろう。何もないのだ。石の下でじっと身を潜めているダンゴムシを、いきなりお日様の下に引きずり出して嬲っているようにしか思えないのだ。


遊び半分にいじらず、そっとしておいてやれよ。