指輪物語とロードス島戦記

遅ればせながら『ライトノベルは下敷きになった作品を知らないと楽しめない?』に言及。といっても本筋についてというより、些事について。

例えば、『指輪物語』から『ロードス島戦記』が生まれ(言われてみればこれは下敷きというには遠過だったかも。訂正させてください)

訂正する必要があるのだろうか?


ロードス島戦記D&Dのリプレイ由来。D&Dについては『指輪』に多大な影響を受けている*1というのは常識だろう。それを『下敷きというには遠過』とする理屈がわからん。小説『指輪物語』⇒ゲーム『D&D』⇒リプレイ。各段階で記述システムが変更されているから、遠く見えるのも仕方ないかもしれないが、こんなに段階が少ないんだぜ?

もちろん指輪に属する部分以外の多くのものもロードスには取り入れられている。だからといって世界観の多くの部分を継承している指輪が下敷きじゃないわけじゃないか。*2



本稿においては余談のようになってしまうが、リンク先の本題についてはほぼ同意。

実際に下敷きになった作品を「知っていればより楽しめる」じゃなくて「知らないと楽しめない」作品ってどれくらいあるんだろう。

ってだけの問題だろう。

よくできた作品であるほど単独で楽しめる。そうなっていなければ大きな人気を博す筈もなかろう……いうては何だが、ラノベなんて基本的にジュブナイルなんだから、そんな七面倒な「前提」が必要であるはずもない*3


もちろん「元ネタ」を『知っていればより楽しめる』のは間違いがないし、そうでなければ「大きいお友達」がこうも読まないというのも確かだろうが。

本論の本筋とはあまり関係のない参考文献:

首輪物語 (プラザCOMIX)

首輪物語 (プラザCOMIX)

*1:『指輪』を遊ぶために云々と聞いた記憶があるのだが、ソースに遡れない。

*2:[懐古]ちなみに私自身で言えば、ロードスを始めて読んだのが多分1989年ごろ。リプレイとかも漁った記憶があるから、ある程度人気を博してからだろう。その流れで指輪の文庫本も買うには買ったのだが、当時は冒頭のホビット論の部分で挫折(笑)。リプレイ物などから「ガンダルフ」とかの名前自体は知っていた程度のレベルに留まった。2001年の映画第一作に腹を立てた後に初めてまともに読み通した。結局ロードスを知ってから10年以上経った後のことである。だから、何がどう下敷きかどうかなど詳しいことを言う資格は全く持ち合わせていないが、逆に『指輪』がいかに『経典』であったかという雰囲気は覚えている。

*3:ラノベ系なのに非常に七面倒だったりとても「ライト」じゃない作品があるのも承知はしているけどね。