『鬼麿斬人剣』隆慶一郎

一夢庵風流記』の勢いで、再読読了。


時代物にありがちな、「×番勝負」の形式の中に、刀工である主人公が亡き師匠の過去の不本意な作品を探し出し、打ち折っていくというクエスト、不本意な作品に手を出さざる終えない状況に至った原因である師匠の出奔時の行動を解いていくミステリ、隆氏独特の「道々のもの」への賛歌、そして本来的なアクションが詰め込まれた逸品。

鬼麿斬人剣 (新潮文庫)

鬼麿斬人剣 (新潮文庫)