『一夢庵風流記』隆慶一郎
毎度気になる粗というか偏りみたいなものがないわけではないが、それらをもひっくるめて、魅力的な世界を描き出したものだ。
つくづく、惜しい人を早くになくしてしまったものだと思う。仮に『見知らぬ海へ』は諦めるにしても、比較的ストーリーが進んでいた『花と火の帝』『死ぬことと見つけたり』あたりは、完結して欲しかった。
いつ頃からかは知らないが、光栄の信長の野望シリーズにも前田慶次郎が登場するようになっているようだ。司馬遼太郎が「坂本龍馬」を現代に「創造」したように、隆慶一郎も「前田慶次郎」を現代に生み出したのだなあ、と思う。
生きるまでいきたらば、死ぬるでもあらうかとおもふ
- 作者: 隆慶一郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1991/09/30
- メディア: 文庫
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