図書館で借りた本の備忘

すでに豆に記録をとることに飽きてきた。

西遊記の続き3、4巻

西遊記〈3〉水の巻 (斉藤洋の西遊記シリーズ (3))

西遊記〈3〉水の巻 (斉藤洋の西遊記シリーズ (3))

西遊記〈4〉仙の巻 (斉藤洋の西遊記シリーズ (4))

西遊記〈4〉仙の巻 (斉藤洋の西遊記シリーズ (4))

講談ならではの不整合なところを合理化しようと試みているところが伺える。逆に言うと、現代の感覚にしすぎているところがあるのかもしれないが。ともあれ、現代人にとって、悟空の行動・動機などが「理解」しやすく、「納得」の行く西遊記であるかもしれない。

二重言語国家・日本 (NHKブックス)

二重言語国家・日本 (NHKブックス)

典型的な「芸術家」の文章。しかも微妙に著者の本来の専門と重なる部分がありはするものの、本質的にはズレているような問題を、自分の専門の部分だけをやたらと拡大し重大視し、断定しているような感じの本。(印象批判)


痛すぎて冒頭しばらく読んだだけで続行できず。秋山駿の「信長」を読んで以来の同様な感覚。嫌い。

日本語は生き残れるか―経済言語学の視点から (PHP新書)

日本語は生き残れるか―経済言語学の視点から (PHP新書)

世界の中の日本語、英語第二公用語、英語教育などに関心のあるが、あまり言語学などを専門としないような方は、今の日本語のおかれている状況などを把握しておくために、一度目を通していて損はないかもしれない。とりあえず少しでも内容を伝えるべく、章見出しだけでも抜書き。

序 章 言語の国際化と難易度 −経済言語学の視点
第一章 日本語の価値変動
第二章 言語の日英戦争
第三章 第二公用語は日本語をどう変えるか
第四章 日本語の難しさ
第五章 文法と敬語の障壁
第六章 日本語表記の国際化
第七章 日本語の未来

日本語の難しさなどと言っても、世にある夜郎自大的なものではない。相対的難易度と絶対的難易度を、音韻、文法、語彙、文字といった観点から述べたものである。


ローマ字の正書法を確立すべきという主張は全面的に同意。

信長軍の司令官―部将たちの出世競争 (中公新書)

信長軍の司令官―部将たちの出世競争 (中公新書)

信長の各時代ごとの武将について、誰がどのようなタイミングでどう出世し、どのような軍の構成をとっていたのかを細かに書いた本。中川重政、塙直政、蜂屋頼隆といった、世間的にはあまり知られていない武将がどのように抜擢されたかなどといったところにも触れられており、信長の軍制の変化などを整理してくれる良書か。

征夷大将軍―もう一つの国家主権 (中公新書)

征夷大将軍―もう一つの国家主権 (中公新書)

一般に、鎌倉幕府源頼朝征夷大将軍になったときに成立し、ここで将軍という権力が確立され、それが少しだけ形を変えつつ江戸まで続いた、的に考えられているであろう征夷大将軍や幕府といった概念について、坂上田村麻呂などの前史から説いて、どのような経緯で「主権」として成立し、また編成して行ったかを細かく追った本。1986年と古い本であるから、現代の認識とは異なる部分もあるかもしれないが、上のような単純な幕府イメージしかない私などには、興味深かった。

一 もう一つの主権の歴史
二 征夷大将軍前史
三 古代征夷大将軍
四 征夷大将軍鎮守府将軍
五 藤原忠文征夷大将軍問題
六 木曽義仲征夷大将軍
七 頼朝における征夷大将軍前史
八 右近衛大将征夷大将軍
九 鎌倉殿・総追捕使・将軍
十 鎌倉幕府征夷大将軍
十一 鎮守大将軍と征夷大将軍
十二 足利公方体制
十三 鹿苑院太上天皇
十四 天下人と将軍
十五 徳川の征夷大将軍
十六 禁中並公家諸法度
十七 宗教的皇帝と世俗的皇帝
十八 国際法上の征夷大将軍
十九 攘夷論征夷大将軍
二十 大政奉還征夷大将軍
二十一 大政委任の論理
二十二 徳川朝敵痩我慢

百姓から見た戦国大名 (ちくま新書)

百姓から見た戦国大名 (ちくま新書)

たまたまはじめのほうに読んでいて、いろいろチェックしたので日を改めて抜書き。
実際のところは、本書と同程度の感銘ならば、「征夷大将軍」や「日本語は生き残れるか」でも受けているんだが、面倒なので略。特に抜書きすればすむマメ知識的なことではなく、要約してメモっておかねば意味がないような内容全体的に面白いようなものは、まじめに結構面倒。

海の世界史 (講談社現代新書)

海の世界史 (講談社現代新書)

テーマ的には面白いと思ったし、海からの視点で世界史を整理しているのも確かなんだが、なんだか文章がふざけていて、今ひとつはまり切れない。一応借りなおしたので、改めて言及。