2007-04-04 『ぼくんち』西原理恵子 book 以前買っていたのを見つけて再読。名作だが、限りなくダウナー系。鬱になる*1。 著者の視線はやさしいかも知れぬが決して甘いものではなく*2、そして描いている世界がシビアすぎて、ほとんど異世界のようだ。このように感じられるというのは幸せ者なのだろうか。18世紀のイーストエンド、もしくは戦後の闇市が舞台というのでもあるまいに、ほぼ現代の日本を舞台に、このような作品が描かれるというのは一体何なんだろう。 *1:から作品には立ち入らない。 *2:そのあたり、同じ西原の叙情系というくくりで語られてはいるが、逃げの余地を残している「ゆんぼくん」とも、雰囲気はまるっきり異なるように思う。もちろん一部繋がっているところもあるのだが。