ブダペスト総評

ハンガリーの国全体としては人口約1000万人。うち首都ブダペスト(ブタペストではない)には約200万人の人口があるとのこと。


なので、もっと人口が少ない「地方」都市と比較するのもなんであるが、町としての印象は、グラスゴーエディンバラを足したものに、ハプスブルク風味の洗練を加えつつ、一方でスラムの雰囲気を加味して2で割り、後は適当に水増しした感じ*1プラハと似ているところもあるが、中世を今に伝えるというプラハに比べれば街の雰囲気は雑な感じがする一方で、ずっと活気にはあふれている気がする。


ちなみに、スラムの雰囲気といっても、歩いていて治安が悪いという事は決してない。非常に安心して歩き回ることができた。しかし街中は落書きであふれかえっており、また道路が痛んでいたり、街路樹が歯抜けになっていたり、建物の壁の表面が崩れていたりなど、手入れの悪さが目立つのである。


あと、なぜかほこりっぽい。はじめは気のせいかと思ったが、空気が少し霞むくらい何か漂っていて、一日街中を歩いた後は、なんだかのどがいがらっぽい感じになる。季節的なものかもしれないが。


とりあえず悪口から入ってしまったが、町全体を少し離れて眺めれば、きれいな町ではある。歴史と伝統のある都市だけあって、建物にも美しいものが多い。首都だけあって、公共交通も整備されており、非常に便利である。


また人も、社会主義時代の名残か店舗で働く店員さんの愛想は必ずしも良くないが、そこを離れるとフレンドリーであるように思う。

あと、首都ということもあろうが、実にみなマルチリンガルである。英語は当然のようにどこでも通じる。メニューも5〜6個の言語で書かれており、慣れるまでは一品分の記述がコースのように見えてしまう。これだけマルチリンガルな環境にいれば、マルチリンガルにもなれるというものか。

*1:伝わらない表現だなあ、われながら。