最近頻繁に訪れている「きじるし」さんの「統計好きの人間が、前世を占ってみる」を見ていたら、山形さんのところでも同じような話題が。

豆知識! ローリー・アンダーソンの歌にも出てくるけれど、近年の人口爆発により、これまでの死者の総数よりもいま生きている人の数のほうが多くなってしまっている、という説がある。ここから、輪廻転生に必要な人間の魂の数が不足しておりいま生きている人々の多くはケダモノの魂しか持っていないのだ、などという差別的な言辞を吐く卑しいニューエージャーや2ちゃんねらーもしばしば見かける。だからこそ現代の人々は人間らしさを失ってしまったのだ、というわけね。


実際には、紀元前 4 万年頃の人口は 50 万人くらい、1800 年頃(200 年ほど前ですな)の人口は 10 億くらいだそうな。その間の死亡者数を足すと、まあ 600 億くらいにはなる。現在の地球人口は60 億くらいなので、死人のほうがまだまだ(そしてこの先当分)多いとのこと。出所:New Scientist

前半、阿呆か。山形さんもこう続けているが、

なお、これを言うと「いやその 600 億の死者たちの中には同じ魂が何度も転生しているはずだから、カウントが重複している」てなことを言うもっとバカなやつがいるんだが、人口が増える以上、そんなのは何の意味もない話。はやいはなしが、ユダヤキリスト教の神話でアダムとイブがカインとアベルを生んだとき、その魂はどこからきたわけ? その説でいうなら本当の人間の魂は一つか二つしかなくて、残り全部は人類誕生以来ずっとなにやらあやしい魂を宿して生きてることになってしまい、人間の現状とは何の関係なくなるではないか。 (2006/10/20, id)

要はカインとアベルは「ケダモノの魂しか持っていない」のだね。よくぞ言った。まあ所詮ニューエイジャーだからなあ。


キリスト教って、本来はお墓にじっと入ってて最後の審判を待つんだから転生ってなさそうなんだがどうなんだろう。


ちなみに私のバックグラウンドの一部は浄土真宗*1なので、現世は上がりの二歩手前で、次に死んだら浄土に行って、そこで死んで上がりとなるという立場を公式にはとる事にしている。なので、ここらに霊がふらふらしていたり、我々が誰かの転生だったり、お盆にご先祖が帰ってきたり、仏様や仏壇に魂を入れたり抜いたりなどという事は認めない事になっている。認めたら怖いじゃん(笑)。


念のため補足しておけば、浄土真宗には概念上「祟り」というものも存在しないのだ。「門徒物知らず」は便利でいいぞ。もっとも、その一方で日本的アニミズムにもどっぷりなので、その辺りの整合性が難しい。え?科学的合理性?なんのこと?

*1:という言葉が嫌いな人は適当に一向宗と読み替えておく事!