リエゾンとアンシェヌマン

ブックオフにでも売り払っちゃいたい本の記述で疑問に思ったことがあってググってみた中で出てきた、「リエゾンって別にフランス語だけじゃないだろ」で知ったこと。

  • 第二外国語でフランス語をとっていたから、概念自体は知っていたんだが、「リエゾン」(liaison)という用語はともかく「アンシェヌマン」(enchainement)の方は忘れていた(^^;。

33 :名無しさん@3周年:03/02/02 01:31
基本的には...
リエゾン:単語レベルで見た場合、綴り字の語尾に発音されない子音を
      持っている単語が、そのすぐ直後に母音で始まる単語あるいは
      無音のアッシュで始まる語が続いたときに、単語レベルの発音では
      発音されなかった語尾の子音が直後の母音と共に発音される現象。
      (上手く言えなくて、ちょっと苦し〜)
      (例1) des amis:
それぞれ単体の単語だと「デ」「アミ」だけど、繋がると
         「デザミ」となる。

*アンシェーヌマン:リエゾンの時と違って、単語レベルの発音でも、もともと
          発音される語尾の子音が、後続の母音と連なる現象。
          (例2) une carte orange
「ユンヌ」「キャルトゥ」「オラーンジュ」
              ⇒「ユンヌ・キャルトラーンジュ」
フランス語には発音しない子音字を語尾に持つ単語がいっぱいあるから、それだけ
他の言語に比べてリエゾンする割合がダントツに多いけど、フランス語に限らず、
「直前の単語の発音されない語尾の子音字が、母音で始まる直後の単語の母音と
共に発音される」という状況になるならば、それはリエゾンと言っていいと思い
ます。

  • 韓国語にもなんだかリエゾンがあるっぽい。

42 :名無しさん@3周年:03/02/02 14:04
>>37
パッチム(末子音字)が二つある言葉があります。
例えば座るの語幹は『anj』ととつづりますが実際の発音は『アン』です。
語幹に母音が続くと(例えば、なさりませに当たる『useyo』(ウセヨ)が続くと)
nのあとのjも発音されて、『アンジュセヨ』になります

  • ただ、別の用語で説明される現象かもしれないみたい。

165 :名無しさん@3周年:04/05/05 12:00
でも、 (ハングル表記)-(ハングル表記) (tak - talgi) みたいな交替もあるから
微妙に違うような気もする。

155 の人が示唆しているように、今の正書法は一つの形態を
なるべく同じように表記するような仕組みなのでリエゾン
ように見えるだけで、実は単なる音交替ではないかと。

  • フランス語では、そういう問題はないらしい。

181 :名無しさん@3周年:04/05/06 08:55
>>178
印欧語、特にラテン系(ロマンス系)とゲルマン系は現在でも複数の対照可能な言語が残っており、
古い文献も豊富なので、音韻の変化がどのような規則で起こってきたかが明らか。
フランス語のリエゾンは単なる音韻交替でないことがわかっているから、リエゾン現象が定義できる。

>>176の指摘も、一見冗談のように見えるが、深いものがある。
単なる音便でも表記法によってはリエゾンっぽく見えないこともない。

  • ちなみに上記「176」の「一見冗談のように見える」「指摘」とは以下のようなもの。

176 :〈丶`∀´〉ニカ?:04/05/05 23:54
 正書法 旧 新
─────────
買う  kau  katwu
買わぬ kawanu katwanu
買った katta katwta
刈る  karu  katru
刈らぬ karanu katranu
刈った katta katrta
勝つ  katu  katu
勝たぬ katanu katanu
勝った katta katta


〈丶`∀´〉< これでイルボンマル*1も仏語並にリエゾンするニダ!

139 :名無しさん@3周年:04/05/03 01:07
>>138 確かにそれは(狭義の)リエゾンと呼んでいいが、特定の
単語の組み合わせでしか起こらないところがちと微妙かも。
それを認めるなら、英語の不定冠詞aの次に母音で始まる単語が来ると
nが挿入されてanになるのも(狭義の)リエゾンと呼んでいいわけだ。

元々aは数詞のoneやドイツ語の不定冠詞einと同じくnで終わっていたが
いつの間にか子音の前ではnが消えてaになってしまったわけだから、
消えた子音が復活するという意味でまさにリエゾンと呼んでいいだろう。

へぇー。

  • スラブ語にもそれっぽいのがあるっぽい。

138 :名無しさん@3周年:04/05/03 00:19
>>135
> 「(狭義の)リエゾンはフランス語以外にはない」と答えるしかない。

実に素朴な疑問で申し訳ないのですが、
ある言語現象が、一つの言語以外には存在しない、
ということはそう簡単に断言できることなのでしょうか。

例えば、スラブ語で前置詞の k, s, v のあとに代名詞が来るときに
n が挿入されるのはフランス語のリエゾンとどう違うのでしょうか。



141 :名無しさん@3周年:04/05/03 08:07
>>140
あ、書き方がちょっと雑でしたね。
前置詞 k, s, v のあとに3人称の人称代名詞が来るとき、
というつもりでした。

ただ、139 で指摘されているように、ごくごく限られた
組み合わせでしか起きない上に、類推によって、本来なら
n が出てこないはずのところにまで出てきてしまうので
ちょっとナニですが、フランス語以外のいろんな言語でも
探してみれば周辺的な現象としては結構あるんじゃないかと
いうことで、何卒よしなに。

200 :名無しさん@3周年:04/06/18 01:59
なんか散々ループになっているけれど
たとえば英語でliaisonといったら、フランス語のenchainementのことなのよー。

  • 一方でこう言う意見も根強く出てきているが、どーなんだろうか。

202 :名無しさん@3周年:04/06/19 05:25
>>201
イギリス英語(RP*2)の語末のrもね。

ただ英語圏での文法用語としては>>200のとおり。

オチはない。

*1:日本語のことらしい。

*2:英国での標準語的な「容認発音」のこと。こうやって制限しなければいけない時点で、なんか違う気もする。