創造論(続ひいきのひきたおし)

前回取り上げた
http://www.ni.bekkoame.ne.jp/yohane/souzouron.htm
http://www.k2.dion.ne.jp/~yohane/souzouron.htm

ではこのように語っている。

 進化論ほど確定的な証拠も無い割に、世の中で伝統的に信じられてきた学説はないと思われる。数多くある進化論に対する反証のうち代表的なものを見ていこう。 

ということで、どのような反証をしてくれているのか確認してみよう。

1)化石・地層のトピックス・・・・・

特段私もこの項目はくわしいわけではないのだが、グレンローズの足跡など、否定済みのものを喜々として取り上げている。
参考:http://www2.plala.or.jp/daisinjitu/GLENROSE1.html

カンブリア紀の地層には化石が含まれていないが、この層とそれ以降の上にできた地層(下から順に進化したと言われている生物の化石を含む)との整合性は未だ見つかっていない。

意味がわからん(笑)。

同じ時期の地層に全く異なる時代にいたとされる生物が共存する、あるいは、多くの異なる時代とされる多くの地層に同一種の(または完全な同一個体の)生物があるような化石が数多く発見されてきた。

とか

洪水(注:ノアの洪水)から逃げる時の逃げ足の速い生物ほど上の層に閉じ込められたのである。

って状況でなんで示準化石(念の為注:ある決まった地質時代に限って発見されるためその地質時代の指標として使われる化石)なんてものが成立しているの。


2)地層などの年代決定・・・・・

とんでも本の世界なんかでもあったが、この手の人は年代測定を一個の手段にたより切っているのか思っているのかと。普通いくつかの手法を組み合わせて無矛盾なものが得られたときにそれを使うんでしょ。で世界各地のいろいろな場所で行ったそれが多くの場合整合性がとれているから現在の説として成立しているのであって。測定なんていろいろなケースで値が外れることがあるが、そればかり着目して、大多数の整合性のあるほうから目をそらしていてはそりゃあものが見えてこないでしょう。

炭素14法(半減期5730年・半減期が短い為、比較的近い過去の年代測定について用いられる)では、B・C・2000年迄は歴史学的資料の記述とほぼ一致する。しかし、それ以前(ちょうどノアの洪水以前)の事柄については全く異なっている。この原因が、昔の大気の上空の厚い水蒸気層により宇宙からの中性子が遮蔽されていた為、窒素からの炭素14の生成量が少なかった事にあるとする説が有望である。

てのはなんだか脱力。こんなんで定量的な説明として整合性がとれるの?

後の項目は正直良くわかんない。


3)系統樹に関する発見など・・・・・

・クジラはウシ、カバの親類; ウシとカバは哺乳類偶蹄目に分類されているが、DNAの解析によって、そのうちの”レトロポゾン”と呼ばれる、世代交代しても不変の部分の塩基配列が、同じ偶蹄目のラクダやブタとは異なり、クジラ目のクジラと共通である事が最近報告された。

レトロポゾンの説明がおかしいのはともかく、これのどこが変?鯨類の分岐位置を明らかにした研究成果でしょ。これをもって進化論の反証としているココロがわからない。至極真っ当なことを言っているだけだと思うんだが。

・鳥類と恐竜とは別の系統; 獣脚類の化石の三本の指は、親指、人差し指、中指であるのに対し、鳥の胚の成長の観察による三本の指の痕跡は、人差し指、中指、薬指であり、鳥類と恐竜は独立した別々の系統であると報告された。(1997、米・ノ-スカロライナ大)

これもだから何?下にあるように
http://www.asahi-net.or.jp/~fq4h-hrym/science/sd/sd9710d.htm

ノースカロライナ大学バーグ博士らのグループによると、(略)
・ よって、鳥類は恐竜(小型獣脚類)より前に独自に進化した。
……という説を主張しているわけだ。

系統樹の分岐位置に関する異論の一つでしょ?これが進化論の反証になるの?

・(略)”個体発生は系統発生を繰り返す”という説は、作り話にすぎない。

何をいまさら(笑)

・種を超えた共通の遺伝子”ホメオボックス遺伝子”の発見; (略)この部分の遺伝子の塩基配列は、ミミズからヒトに至るまでの100種以上の動物において共通であり、その司令によって作られる約60個のアミノ酸の配列もウニからヒトまで種を超えてほとんど共通である事が分 かった。この事から、進化論の主張に反して、系統樹の下方に位置する下等な動物の遺伝子は、少なくともこの遺伝子について、長い年月の間に”突然変異”を全くせず、高等な動物に至るまで同じままに保たれていることになる。

高等下等に関する誤解はおいておくにしても、これもなんで「進化論の主張に反」していることになるの?だったらヒストンなんかは格好の例だね(笑)。

全般的に言えるんだが、中途半端に良く勉強している分、自分が見えていないことが見えていないように思われる。反論をしたいのならもうちょっと進化について良く理解してから書いてくれないと何を反論しようとしているのかというレベルでわかりゃしない(^^;。

ちょっと面白いのが括弧内に書かれた突然変異の説明。

突然変異には二種類あって、一つは、OFF状態になっていた遺伝子がONになりその隠れていた形質が現れるものであり、もう一つは、遺伝子の配列そのものが変化するものである。

なんだかゆがんだ説明であるが、前者はnon-coding regionの変異で後者がcoding regionの変異を想定しているのであろうか。となるならば、

進化論では後者を問題にする事になるのであるが、

大進化はむしろ前者でしょ。

この部分的な配列の変化は通常の化学薬品や物理的環境の変化によってはほとんど起こる事が無く、放射線や特殊な薬品などによって初めて起こる。

特殊な薬品と通常の化学薬品の違いってなあに?(笑)放射線ってそんなに特殊なmutagenなの?(笑)点突然変異であろうと他の種類の突然変異であろうと、挙げた四項目について特段の質的な差異を言うような問題ではないよ。

この場合、生体の正常な働きとして機能するはずの”正常な”遺伝子が、ほとんどが機能的に劣るものを作るようにになってしまうのである。

このあたりが突然変異と進化を結びつけるのを難しくしているのかね。まあ著者のレベルはその以前ではあるけれど。

4)進化確率論の破綻・・・・・実際に計算してみると、かなり条件が良くても、生命体の偶然的合成がいかに有り得ないものであるかが分かるであろう。          

として、

 ・生命体の構成要素である蛋白質のうち比較的簡単なものでも分子量が34000もあり、約340個のアミノ酸が結合されてできている。このアミノ酸の配列の仕方は10の300乗通りもあり、単純に言えば、必要な全ての材料がまわりに満ちているような最高の条件の下で、自然発生的にこの特定の蛋白質の形にアミノ酸が会合する確率は10の300乗分の1となる。

とあるんだが、なんではじめッからそんな340アミノ酸からなるような高度なタンパク質分子がいきなり出来ることを前提として計算するかな。RNAワールドとかの話は知らないんだろうな。自ら成立しがたいような前提条件を立てておいて計算して、ほら成立しないだなんて、そんなやり方でいいんならなんだって「証明」出来ちゃうよ。

5)他の惑星の生物による地球上の初めの生命体の作成の可能性について・・・・・

あほか。

以上の〆として、最後に高らかと

 以上、進化論という学説のほぼ全ての分野において、致命的な反証が挙げられるのである。

とぶちあげているんだが、全然反証にもなっていないのに何が致命的なんだか。