現職としてその発言はどうよ?

「そんな認識だと心配」 井戸・兵庫県知事が石原氏批判

東京都知事選で3選を果たした石原慎太郎知事が8日夜の会見で「神戸の地震の時なんかは、(自衛隊の派遣を要請する)首長の判断が遅かったから、2000人余計に亡くなった」と発言した問題で、兵庫県井戸敏三知事は9日の定例会見で、「失礼な発言だ」と批判した。


井戸知事は阪神大震災について「明け方の突発的な上下動が激しい地震で、多くの犠牲者が圧死だった。公的救済が入る前に、地域住民による救済が必要な状況だった」と言及。そのうえで「『関東大震災』が起こるとされている東京都のリーダーが、そのような認識だといささか心配だ。都民も心配で眠れなくなるのではないだろうか」と語った。

突発的な地震で、多くが圧死だったら、公的救済が入らなくてよいということか?それが現職知事の言う言葉か。最低だな。


圧死がそれだけあった状況であれば、崩壊した家屋に閉じ込められたり、けがをしたケースも多々あったのではないか。明け方であった故にそれでも火災が少なかったから犠牲者が少なかったというのが「定説」かと思っていたんだが、このことは、炊事時等で火の気が多ければ、もっと火災があったわけで、その場合、上記の人たちは犠牲者の列に加わっていたのではないのか。そして、崩壊した家屋からの救済などは、公的機関の救済がなければ難しいケースもあるだろう。すなわち、自衛隊への依頼が遅れが、もっと被害を拡大していた可能性もあった可能性もあり、その点ラッキーだけだったんじゃないのか。報道を見る限りでは、少なくとも、井戸敏三の非難のポイントは間違っているんではないか。


地域住民による救済が必要であるのはそうだろうさ。それでも公的救済が迅速に入れば、どれだけ安心するだろうかわからんのか。それとも、知事サイドは悪くない、助け合わなかった住民が悪いとでも言いたいのか?


石原の各種認識を全面的に支持できるなどとは思わんが、すくなくとも、阪神・淡路大震災の教訓として、極力速やかな公的救済を公言している知事と、この発言をする知事。どちらを上にもったら「心配で寝られない」かといえば、井戸敏三の方だろうよ。それとも「地域住民による救済」のシステム作りを兵庫はやっているのか?


とりあえず、「地域住民による救済システム」の有無を知らない身としては、本当に兵庫県阪神・淡路大震災の対応の反省しているんだろうかという感想の方を抱いてしまう。そして実際の被災者は、どちらの発言に同意しているんだ?