Chicago the Musical

実はこのミュージカル、以前一度観に行っているのだ。二回目。

前回はケチって安い天井桟敷の席。そのせいでもあろうが、舞台に生のジャズバンドが乗っているというのに、どうも音はしょぼいし、歌も演技も悪くはないが、事前に予習と称して映画版を見すぎたせいもあってか、つい映画版と比べて見劣りしてしまう、って感じでがっかりしていたのだった。

その後、地下鉄のエスカレータの脇にある広告や、Internet JOURNEYなどで、主役の一人であるRoxie Hart役(映画ではレニー・ゼルウィガーが演じていた役)がBrooke Shieldsに代わると聞き、これは是非ブルック・シールズ版もと、改めて観る事にしたのだ。

今回は前夜にインターネットで席を予約したため、前回のように安さでは選ば(べ)なかった。おかげで1階席の比較的舞台から遠くない中央の席。

その甲斐があってか前回とはまるで印象が異なった。全身が音に包まれる心地よさ、舞台と同じ高さの目線で観る踊りの楽しさ、これらは確かに席のせいだろう。

しかし、それ以上に、出演者の違いも大きかったように思う。ロキシー・ハート役だけではなく、他の出演者も前回とは異なった。ヴェルマ・ケリー(映画ではキャサリン・ゼタ=ジョーンズ)役、ママ・モ−トン役とも前回とは異なる人。席の事を考えても尚、ずっと良かったように思う*1

残念だったのは悪徳弁護士ビリー・フリン(映画ではリチャード・ギア)。代役だったと事前に知っていたせいもあるかもしれないが、なんだか物足りない。まあ映画のリチャード・ギアの印象が強すぎるのかもしれないけれども。

「Chicago the Musical」(ロンドン公演版)を過小評価していたのを、上方修正する事ができて有意義であった。

ただ、照明のせいか、Brooke Shieldsのしわが目立ってなんだかめっきり老けて見えたんだよなあ。とても我々と同じ年とは思えぬ位。

*1:ケリーは分からないけど、モートン役の人、事前にTVのドキュメンタリーで出てた人はこっちの人じゃないかなあ。