Christmas Carol Concert

11月20日にチケットを買ってあったコンサートである。やはり12月に英国にいて、この手のキャロルを聴きに行かないというのもなんだろうと思って買ってみたのである。そういう動機であったので、今度もまた一番安い席の£10×2人分である。

安い席なので当然のように自由席*1。Upper Gallery Door Cとだけ書いてある。前回は20時開演のところを19時に行って、少々早すぎたがおかげで良い席を選べたからと、19時15分過ぎに現地に到着するように行ってみた。場所は以前(11/6)French Marketを見たBroad Streetをさらに先に行ったところにあるSheldonian Theatre。ついてみると、既に行列ができていた。行列の先頭を見ると、人が二人並んで通れるかという幅の木の扉がある前に「C」と書かれた看板が立っている。きっとこれがDoor Cなのだろうと、列の最後尾に並ぶ。我々の後にもみるみる列が延びて来る。なんだか学生らしき人々が、先に来てた人々と合流する形で割り込んできたというのもなくはなかったが(ちとむかついた(^^;)。

開演30分前になり、そろそろ開くかと扉を見つめているうちに、19時30分を少し過ぎたところで扉が開いた。ところが、人が扉の中に入り始めたはいいんだけど、なんだか列の進みが遅い。しかも先頭の方ではお金の音らしき音が。これもしかして購入の列?そうこうしているうちに、横からチケットを見せて入る人が出てきた。おいおい、私たちもチケット持ってるんだけどなあ。

今日の相方はなぜか寛大で、まあ最初だからいいんじゃないという態度。その一方私の方は、どうなっているのか確認したいが、扉にたっているおばさんの声は今イチ届かないし、かといって列を離れたらどうなるやらわからない。

じりじりしているうちにおばさんがようやく列を少し整理して、チケットを買っている人を扉の左側によせ、右側をあけ、何か呼ばわっている。これはチケットを持っている人を先に入れるということを、ようやくキチンとアナウンスしているのに違いないと踏んで、列を離れておばさんのところでチケットを提示。予想通り、先に進めというので、相方を呼んで中に入った。

螺旋階段を上って出たところは、こじんまりとしたホールの上方。窓から階段状の木の段が5〜6段程おりてきており、これが椅子となるらしい。見ると最上段だけクッションがあり(5人がけくらいの幅)、幸いまだホール正面の右側には空きがある。ラッキーであった。

席についてみると、ちょうどオケのど真ん中が、天井から下がってきているシャンデリアで隠される位置。まあこのくらいはよかろう、と思っていたら、開演直前に前の段に座高の高いカップルが何の断りもなく座ってきた。周りを見ていると、だいたいみんな足の乗っている段には腰掛けるのをさけて座っているし、座るときも何らかの断りを入れて来る。でもこのバカップルは二人の世界で忙しくて周囲に目が行かないらしい。実際始まってからもなんだか耳打ちしていたり、肩に頭を乗っけてくっついてみたり(これは見やすくなってよかったが(^^))、なんだか手を愛撫し合ってみたり。ウザ。

まあそんな「障害」も若干会ったが、コンサートは楽しかった。

指揮者が曲毎に解説を付けてくれるし(わかりゃしないが(^^;)、1曲か2曲毎に全体でcarolを合唱(起立!*2)。途中の5人編成のブラスのクリスマスメドレーでは、鍵を出せと言うから何をするのかと思ったら、ジングルベルのところでトランペットの一人が振る鈴に会わせてみんなで鍵を振って効果音。シンデレラでは曲の場面毎に、ラウンドガールのようにプラカードで見せてくれる(『一人っきり(ああ!)』とか『王子様とのダンス』とかね)。曲の方も、instrumentalあり、合唱あり、ソプラノ独唱あり、ソリ滑りの曲あり、アルルの女の有名な一曲をやったりとかの、とっても楽しく飽きさせない構成であった。以下にプログラムを抜き書きしておく。

  • Rossini: La Cenerentola
  • O come All Ye Faithful (Choir and Audience)
  • Handel: Zadok the Priest
  • The First Nowell (Choir and Audience)
  • Handel: Let the Bright Seraphim
  • Coates: Cinderella
  • INTERVAL
  • Anderson: Sleigh Ride
  • ONYX BRASS: Christmas Fantasy (medley)
  • Good King Wenceslas (Choir and Audience)
  • Faure: Le Cantique de Jean Racine
  • Bizet: Farandole from l'Arlesienne
  • Berlioz: The Shepherds' Farewell
  • Hark the Herald Angels Sing (Choir and Audience)
  • We Wish You a Merry Christmas (Choir)

終わったところで、同じならびに座っていたおじさんが、楽しかったかい?と声をかけてくれたので、とっても、と答えると、おじさんは「Have a nice stay」と。詮索という感じではなくてあっさりしているから、こーゆーのも気持ちがよいものだ。

楽しい2時間であった。

(13/Dec/2004登録)

*1:一番高額の席もまた自由席なのである。面白い

*2:立たない人もいるけど。バカップルは一度も立たなかった。